週末ファーマーによる自然農の野菜栽培

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自然農の野菜づくり

第1章 生命の営みをつなぐ自然農の要諦(畑の準備をする、野菜を切らさない作付けの工夫 ほか)
第2章 自然農の野菜・つくり方のポイント
第3章 自然農の野菜などの加工・保存の工夫


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 川口由一氏の提唱する"自然農"を理想として、耕起せず、肥料はやらず、雑草は抜かず、害虫をも防除しない(化学農薬も自然農薬も不使用)で、野菜を育てることを目指しています。多種類の豊富な動植物と共存する生物多様性を実現する家庭菜園にするべく、群馬県西部で週末に農作業をしています。ビニールのマルチやトンネルなどの非再生資材は使わず、農業機械も使わずエコロジーです。ただ、地力不足なので、有機質肥料を少し与えることもあります。


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秋ジャガイモの栽培
 ジャガイモは春に植えつけることが多いが、関東以西の暖地では秋に植えても収穫できる。秋ジャガイモの育て方のポイントは、植える時期と小イモを使うこと。小イモでない時は、切断面の処理をきちんと行うこと。
 ここ群馬では、秋ジャガイモには適さないが、栽培してみた。2009年は、初霜が早くて失敗ではあったが、来年も育ててみるつもりだ。

ジャガイモの栽培方法

秋ジャガイモ(秋作)栽培


秋ジャガイモの植え付けの時期
 ジャガイモは、植えつけてから霜が降りるまでの100日間生育させる。一般的には、秋栽培は関東以西の暖地では、植え付けは8月中旬〜9月中旬である。霜が降りる日を予想して逆算して植える日を考えるが、早霜のこともあるので注意が必要である。関東北部では、初霜に左右されて、栽培期間の確保が難しい。
 前橋気象台での初霜の平年観測日は11月13日であるから、その100日前は8月5日になる。ジャガイモの生育適温は、12度から22度で、23度を超えるとイモの肥大は止まるので、あまり早く植えつけても良くない。イモの形成は、着蕾期から始まるが、着蕾は植えつけてから約5-6週間後。群馬県前橋市の平均気温は、9月上旬24.0度、中旬21.9度、下旬19.7度(前橋の旬ごとの平年値:気象庁より)であるから、8/5から5-6週間後の9/9-16では気温が高い。イモの肥大期間は60日間が望ましいが、初霜が遅くならない限り十分な肥大期間は確保できない。

 霜は、風がない場合には、気温がおよそ5℃以下でも発生することがある。

前橋における初霜、初氷の観測日
2009年 (当地の初霜11/4。11/4は、八王子と熊谷で初霜、水戸と宇都宮で初氷)
2008年 11/20 11/19
2007年 11/23 11/19
2006年 11/25 11/25
2005年 11/17 11/17
2004年 12/ 7 12/ 1

・育芽
 秋ジャガイモは、浴光育芽よりも砂床芽出し(冷床育芽法、芽出し床)が良いようだ。川砂に埋めて、乾燥しないように水をかけておく。
 浴光育芽は、春植えでは直射日光にさらすが、25℃以上の高温になると「黒色心腐」が発生するそうである。秋植えでは、どうするのだろうか。前橋では、例年9月中旬頃まで晴れれば最高気温が30度を超える日が多い。風通しの良い明るい日陰にジャガイモを置いておけばいいのだろうか?

・キュアリング
 秋ジャガイモの植え付けでは腐りやすいので、小芋を丸のまま植えるか、切断する時はよく5日程度キュアリングする。切断は1片が40グラム程度とし、頂芽を通るように、縦に切る。ジャガイモの頂部の芽は、基部に近い芽よりも早く芽が出る。縦に切ると、切断面が大きくなり、腐りやすいので、必ず十分にキュアリングする。キュアリング期間中は湿度を高く保ち、種イモの乾燥を防ぐ。日光に当てて乾燥させるのは種イモが弱る。切断面に灰を塗ると、キュアリングが遅れるので、灰は塗らない。
じゃがいもシリカ〜じゃがいも腐りどめ〜
 珪酸塩白土(シリカ)は、秋田県で採掘される白い粘土で、ジャガイモを切ったあとに切り口によく付着させて使うと腐敗の防止や発芽発根の促進になるという。

・植え付け、培土、芽かき
 春ジャガイモと同様に行うが、秋ジャガイモでは、気温が高いので、草マルチを厚めにし、地温が上がるのを防ぐ。植え付け後、2〜3週で出芽するので、2週間で草マルチは取り除く。

・収穫は、霜が降りて地上部が枯れてから。畑にそのままにしておいて、凍らなければ、年を越しても食べる時に収穫してもよい。

・群馬県太田地区の例では、キタアカリ、アンデスレッド、インカのめざめ、の3品種を8/11植え付け、11月上旬収穫

秋じゃがいもに使える品種
・アンデス赤(アンデスレッド):皮が赤く、肉色が鮮黄色で食味も良い。休眠期間は、デジマと同程度。
・出島(デジマ):秋栽培でよく使われる品種。イモは黄白で、やや粉質。
・西豊:根茎腐敗病等に抵抗性がある。イモは、淡い黄色で、やや粘質。
シェリー タネイモ1kg
・シェリー:皮は赤く、形は長楕円形で大きく育てるとサツマイモのようになる。身は煮崩れはない。エキ病に弱い。フランスで育成。

近所の店で売っていた品種と1kgの価格
コ店:デジマ¥598、ニシユタカ¥598 ジ店:デジマ¥598

初めての秋ジャガイモの栽培記録


種イモ 6月中旬に収穫したキタアカリを種イモにしてみる。
8/7 影干し。見た目は、収穫した時と変化はなかったけれど、明るい日陰で、影干しをしてみる。

8/16 影干したらジャガイモの皮が緑っぽくなったけれども、芽は出てこない。そこで、冷床育芽法をしたいけれども、砂がない。砂の代わりに畑の土をジャガイモにかけて、風通しの良い日陰に置いておいた。

8/23 冷床のジャガは、まだ何の変化もなし。

9/5 植え付け-A 畝12NL 無施肥
 冷床のイモはまだ何の変化もないが、食べるために置いておいたイモの中に、3個だけほんの少し3ミリ程度の芽が出ているイモがあり、重さは4,50グラムだったので、そのまま植え付けた。

9/7 春に収穫して食用に保存していたキタアカリで、ほとんどのイモで芽が動き始めていたのに気がついた。先週、見た時は、ほとんどのイモの芽には変化がなかったのに、既にほとんどのイモが0.5ミリ程度の長さの芽になっていた。まだ、萌芽といえる3ミリの長さになっているものは、少ないが、今週末には、増えていそうである。9/12に植えつけると、100日後は12/21となり、この頃は降霜があって当然の時期になってしまっている。しかし、十分な生育期間が確保できないとしても、現在食用のイモが20kgもあり、とても食べ切れないので、植えつけることにする。十分にイモが肥大しないとしても、種イモの分くらいが収穫できればいいと考える。また、イモの肥大期間は60日間が望ましいが、発育が十分であれば、イモは少し小さくなるが50〜55日程度でもいいので、初霜が遅くなることを祈る。

ジャガイモの黒色心腐9/8 芽が出てきたので種イモにしてくれと言われてもらったジャガイモ、たぶんキタアカリ、1個だけだけれども、重さが600グラムもある巨大なイモ。半分に切ったら、写真のように中心部が変色しており、黒色心腐であったが、変色部を取り除いて、芽がある部分ごとに7個に分割した。土曜日に植え付けるまで4日間キュアリングする。


9/13
 植え付け-B 畝15SR 無施肥。巨大イモを7分割したものを植え付ける。
 植え付け-C 畝14R 無施肥。6月に収穫したキタアカリで2、3ミリ萌芽したもの、重さは30〜60グラムを丸のまま植え付ける。100日後は12/22であり、既に降霜しているだろうから、どれくらい大きくなるかは霜しだい。

10/10 9/13に植え付けをした秋ジャガイモが発芽していた。分割した種イモは草丈10cm弱、丸イモは2cmほどになっていた。
秋ジャガイモ10月24日9/13に植え付けた秋ジャガイモ-Bが草丈25cmくらいになった



種イモ 食用ジャガイモの残り
切断した秋ジャガイモの種イモ8/18 6月に新ジャガを収穫したため、5月頃に食用としてスーパーで買ったジャガイモ(品種は不明)が3個残っており、5ミリくらい発芽していた。その3個は、各重さが160〜180グラムなので、1片を40グラム程度にするため、頂芽を通るように縦に4等分し、乾くのを防ぐためポリ袋に入れ、ポリ袋口は少し開けておいた。


秋作ジャガイモの植え付け8/23 種イモの植え付け 畝2N 前作なし
種イモを切断して5日後に、無耕起、無施肥でジャガイモを植え付けた。深さ10cmほどの穴を鍬で掘り、切断面を下にして種イモを穴に置き、5cmほどの厚さで土を被せた。



秋作ジャガイモの出芽9/5 植えつけてから2週間後、12片のうち3片が出芽していた。出芽したものの収穫予定日は、11/24。


9/12 植え付けてから3週間、12片のうち10片が出芽していた。

秋ジャガイモ植え付け1ヶ月後9/20 植え付けから4週間後、よく育った株は草丈15cm位に成長した。12片植え付けて全て出芽したが、小さい株はまだ草丈1cmほどにしかなっていない。

秋ジャガイモの蕾9/27 生育のよい株に蕾ができていた。土寄せは、来週に必ずしよう。
10/4 土寄せをした。

秋ジャガイモ霜に枯れる11/4の初霜で秋ジャガイモは全て枯れてしまった。初霜は平年より9日早く、昨年は11/20だった。


冬ジャガイモ収獲ジャガイモは12株あって、イモが最も大きいのは7cmほどで、5cm以上は8個だけだった。総重量は0.9kgであり、種イモが0.5kgだったから、2倍弱に増えた。成長の遅かった株では、2cmくらいの小さなイモが2個だけとかで、植えたイモよりも収穫が少ない株も多かった。出芽が左の写真は大きなイモの株など6株を撮影したもの。
 まとめ:1個を4片に切断したわけだが、腐敗によって発芽しないということはなく、全てが発芽した。しかし、均等に縦に分割したのに、出芽の遅れと成長が悪い株があった、その株を収穫時に掘り起こしたら種イモが残っておらず、部分的に腐敗していた可能性も考えられる。成長の良い株では種イモが半分くらい残っているものもあった。


2010.08.08 Sunday | 野菜栽培 | comments(1) | trackbacks(0) | pookmark |
コメント
管理者の承認待ちコメントです。
| - | 2013/08/19 8:48 AM |
 

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