週末ファーマーによる自然農の野菜栽培

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自然農の野菜づくり

第1章 生命の営みをつなぐ自然農の要諦(畑の準備をする、野菜を切らさない作付けの工夫 ほか)
第2章 自然農の野菜・つくり方のポイント
第3章 自然農の野菜などの加工・保存の工夫


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 川口由一氏の提唱する"自然農"を理想として、耕起せず、肥料はやらず、雑草は抜かず、害虫をも防除しない(化学農薬も自然農薬も不使用)で、野菜を育てることを目指しています。多種類の豊富な動植物と共存する生物多様性を実現する家庭菜園にするべく、群馬県西部で週末に農作業をしています。ビニールのマルチやトンネルなどの非再生資材は使わず、農業機械も使わずエコロジーです。ただ、地力不足なので、有機質肥料を少し与えることもあります。


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ハトムギの栽培
 ハトムギは、「イネ科ジュズダマ属の穀物。ジュズダマとは同種で、栽培用の変種である。ハトムギ粒のデンプンは糯性であり、ジュズダマは粳性である。漢方や民間療法では、皮を剥いた種子をヨク苡仁(よくいにん)と呼んで薬用に用いられ、いぼ取りの効果、利尿作用、抗腫瘍作用などがあるとされる。(wikipediaより)」。
 ヨクイニンは、「日本薬局方」によれば、ハトムギを乾燥し精白(固い殻、殻の内部の薄い皮、子実の外側の渋皮を取り除くこと)したものとされている。ヨクイニンは薬の名前であって、一般の食用として精白粒・精白粉を売られる場合には精白ハトムギ、ハトムギ精白粉などと呼ばれる。
 ハトムギは耐湿性が強く、水田転作作物としても利用される。

育て方
【ハトムギの発芽・播種期】
 一日の平均気温が15℃に達して、晩霜を受けなくなったら、播種が可能。群馬県前橋市の旬ごとの平均気温の平年値は、4月上旬11度、4月中旬13度、4月下旬15度、5月上旬16度である。晩霜の平年値は4月1日。
 青森県農業試験場の例(参1)では、4月15日から10日間隔で順次播種したところ、4月15日から5月25日までの播種では成熟期は10月7日〜9日であり、ほとんど差はなく、収獲量も同様であった。登熟には気温20度以上が必要とみられるという。
 岡山県による栽培試験(参2)では、「。儀郛綯羹椶泙任稜甜錣任倭畴鼎ほど主稈葉数が多く、それに応じて収量が増加する。■儀鄰羹棔腺況郛綵椶稜甜錣任惑甜鏤期による主稈葉数の差が小さく、収量の差も小さい」という。

【播種】
 一昼夜浸種してから、畝幅60〜75cm、株間15〜20cmとし、発芽率が低いので2,3粒づつ播く。播種深度は2冂度。草丈は、栽培条件にもよるが多肥では、1.5〜2.0mにもなるので、育てる場所を選ぶ。

【管理】
 ハトムギは初期生育が遅いので、雑草に負けやすい。そのため、通常の栽培では、除草剤が必ず使われる。雑草のエノコログサとハトムギの初期は似ているので、草刈りに気を使う。

【収穫】
・土が乾燥すると収獲量が減る。
・播種から約130日の生育期間で、1株から約500粒のハトムギの実が取れる。
・ハトムギは、出穂・開花が揃わないうえ、成熟した粒は脱落しやすいので、全ての粒が成熟するのを待つと脱粒が激しくなってしまう。そのため、収穫は、手刈りや機械で株ごと刈り取る場合は、全体の7割くらいの粒が茶色になったら行う。2、3日そのまま天日で乾かしてから脱穀する。よく乾燥させないとカビが生えやすいらしい。缶などに入れ密閉して保存する。
ハトムギの白い実白い実は、不稔粒で、中身が入っていない。不稔粒の少ない「あきしずく」のような新品種も開発されている。

(参考)
1.八木橋六二郎、寒冷地におけるハトムギの栽培法に関する研究 第4報 登熟について
2.ハトムギ(岡山在来)における播種時期と生育・収量の関係について
3.みんなの農業広場

【選別】
 収穫したものには、未熟粒や不稔粒が多く混ざっているので、唐箕を使えば、比較的容易に取り除ける。

【脱穀】
 固い殻を割り、殻を取り除くと、薄い皮に包まれている粒が現れる。殻を取り除くと、重さは約半分になる。

【脱皮】
 薄皮を手で取り除くのは、時間がかかる。皮を取り除くと、茶色の中身が現れる。茶色の層は、ぬかである。
ちなみに、私が、手作業(ペンチで固い殻を一個づつ割り、手で殻と薄皮を取り除く)で、1時間かけて行った結果では、殻付き17グラムしか処理できず、得られた渋皮つきの粒はわずか9グラムであった。

【精白】
 ぬか層を削り取ると、精白粒になる。市販されているヨクイニンは、精白粒か精白粒を粉末にしたもの。

【自家採種】
 ハトムギは、雌しべが露出しているので他家受精しやすく、他品種やジュズダマと容易に交配するので、数百メートルほど離れた場所で栽培することが望ましい。
 うちの庭にジュズダマを1株だけ育てたら、受粉した実をつけたので、自家受粉するのかもしれない。

種を通販している店はいくつかある。
・日光種苗 楽天 1リットル 2,100円 (10アール必要量、約6リットル)
・野口のタネ 2dl(約800粒) 300円
はと麦
・太田種苗 1dl(約350粒)367円



種の寿命
 ハトムギの種の寿命は、調べたが分からなかった。こぼれ種で翌年に、たくさん発芽していたので、常温常湿で保管していてもそれなりに発芽すると思われる。

薬効
 抗腫瘍活性があるとされる脂質、コイクセラノイド(coixenolide)が挙げられているが、定説ではないようであり、医薬品としてのヨクイニンでは「有効成分は特定できない」とされている。

ハトムギ茶の作り方
 殻のままフライパンでハトムギを弱火で炒り、軽く焦がす。次に、沸騰したお湯に炒ったハトムギを入れて、弱火で30分煎じる。殻を砕いてから炒ると、香ばしさが増すようだ。
 私の家には、砕くための機械、コーヒーミルとかフードプロセッサーがないので、すり鉢とすりこぎを使っている。
 焙煎をする効果は、色、味、香ばしさを高めるのだろうが、イボ取りの効果は、精白していないハトムギよりもヨクイニンのうほうが効果があるとされているようである。ヨクイニンでは、熱水抽出エキスが用いられているから、焙煎をせず、生のものを使ってお茶にしたほうが薬効がありそうである。

生のハトムギ茶
 焦がすと色素が増えて、歯にステインが多く付くような感じがするので、殻付きで生のまま砕いてから、沸騰水に数分間入れてみた。液は、少し白濁し、「お茶」という感じはしない。おかゆをものすごく薄くしたような甘さがあって、滋味あふれる感じの飲み物になった。

参考)
1.ヨクイニンエキス 錠「コタロー」医薬品インタビューフォーム、2011
2.ハトムギのウイルス性寵賛に対する実験的臨床的研究 −ハトムギ熱水抽出エキスの細胞傷害作用−
3.ハトムギの食品としての機能性と有用性、特産種苗3号、2009

ハトムギの栽培記録 2010年

播いた種:太田種苗 固定種 はと麦 1dl(約350粒)367円 (税込)
発芽率2009年10月現在70%以上 有効期限2010年9月
種子消毒なし
タネの袋は透明なビニール袋で、栽培方法等の説明は記載されていなかった。
5月6日 一晩、水に浸して、その後、濡れた紙に包んでおいた。
5月9日 予定通りの5月上旬に種まきができた。種は吸水開始から3日経ったが、ほんの少し芽がふくらんだような種もあったが、ほとんど変化はないようだ。5cm間隔で1粒づつ播いた。深さ2cm。畝16,17RR
エノコログサ6月19日 草丈25cmほどに生長した。穂の出ていないエノコログサとハトムギが似ているため、草刈りに気を使った。写真の奥は、穂の出ているエノコログサ
ハトムギ7月3日7月3日 ハトムギも雑草も大きくなってきた。
ハトムギ百日草と一緒に7月17日 7月初旬に激しい雷雨がありトウモロコシは斜めに倒れたが、ハトムギは大丈夫だった。ハトムギは生長の良い数本が草丈1メートル位になり、出穂していた。百日草の花の間にハトムギが生えているようになっている。百日草は、昨秋に庭の枯葉などを畑にもってきたら、種も混じっていて、自然に発芽した。ハトムギと背の高さが同じくらいなので、ハトムギの生長を少しは抑えていると思われるが、枯葉などを敷いていない写真奥のハトムギよりもかなり大きく育っており、枯葉は栄養になっていることが分かる。
8月1日 枯葉の栄養がない場所は、ハトムギの草丈が、50-60cm位にしか育っていないが、そんな状態でも実を付け始めている。
ハトムギ収穫前9月19日 吸水開始から137日目、熟した実だけを摘み取って収穫した。百日草、黄花コスモス、雑草などに囲まれた状態だけれども、写真に写っている生育の良い株では1株あたり数十粒が実っていた。まだ熟していない実は残しながら注意深く作業したので、1時間でコップ2杯くらいしか採取できず、しかも首が痛くなった。
未調整のはと麦 白くなっている実は未受粉で中身がなく、また果柄のついた実も多いので、それらを1粒づつ手で取り除くため、収穫後の調整にも50分もかかった。収穫後すぐに調整したが、果柄が取りにくく、もしかしたら収穫が早すぎたのかもしれない。残しておいた実は、穂ごと収穫して乾燥させてから脱粒する予定。写真は収穫したままで異物等を取り除いていない状態。
ハトムギ収穫前の状態10月10日 残っていた実を全て収穫、軍手をしてハトムギの穂ごと摘み取った。はと麦は、株内で一斉に熟さないのは知っていたが、株ごとにもバラつきがかなりあった。熟した実だけを摘み取るのは、大変なので、全ての株を摘み取る。写真は、育ちが良くない場所で、1株あたり、30-50粒程度の実しか収穫がなかった。摘み取った穂は、家に持ち帰って、テレビを見ながら脱粒し、選別した。


2012.07.10 Tuesday | 野菜栽培 | comments(1) | trackbacks(0) | pookmark |
コメント
管理者の承認待ちコメントです。
| - | 2013/04/15 12:04 PM |
 

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