週末ファーマーによる自然農の野菜栽培

最近の記事
このページの記事
記事の分類
本の紹介

自然農の野菜づくり

第1章 生命の営みをつなぐ自然農の要諦(畑の準備をする、野菜を切らさない作付けの工夫 ほか)
第2章 自然農の野菜・つくり方のポイント
第3章 自然農の野菜などの加工・保存の工夫


自然農・栽培の手引き
最近のコメント
リンク
自己紹介
その他
QLOOKアクセス解析
 川口由一氏の提唱する"自然農"を理想として、耕起せず、肥料はやらず、雑草は抜かず、害虫をも防除しない(化学農薬も自然農薬も不使用)で、野菜を育てることを目指しています。多種類の豊富な動植物と共存する生物多様性を実現する家庭菜園にするべく、群馬県西部で週末に農作業をしています。ビニールのマルチやトンネルなどの非再生資材は使わず、農業機械も使わずエコロジーです。ただ、地力不足なので、有機質肥料を少し与えることもあります。


前の記事 : << バジル(バジリコ)、フェンネル、オレガノなどの栽培
次の記事 : 食用ヒマワリの育て方 >>
タマネギの栽培
タマネギの花芽分化と抽台対策
 「花芽分化は品種や系統によって大きく違うが、一定の成長期に10℃前後またはそれ以下の低温下に一定期間さらされると花芽分化する(wikipediaより)」とのことであり、"一定の成長期"とは一般的には茎の直径が1cm(7mmと書いているものもある)である。ただし、タマネギの苗が小さいと、寒さに弱く越冬できずに枯れたり、越冬しても収穫時のタマネギが小さいことになる。そのため、抽台しない最大の大きさにすることが収量を上げることになる。農業技術大系によれば、6ミリ程度の太さを目標に育苗するとしている。品種によって抽台しない茎の大きさは異なるので、耐抽台性の高い品種を選ぶことも対策になる。
 苗の大きさが適当であっても、窒素が不足すると花芽分化することがある。そのため、生育の初期に窒素を少し多めにすると効果がある。
タマネギの種は、非常に寿命が短く、2年持たないので、使いきること。
タマネギ出芽・タマネギの種子は、嫌光性。覆土は、5ミリ程度とし、乾燥を防ぐために、もみ殻、わら、青草などで被覆し、発芽したら取り除く。写真はタマネギの芽生え、二つ折りになって葉が地上に出てくる。
・間引きは、草丈5cm位で本葉2枚の頃(10月上旬)に、密生したところを2cm以上の間隔にする。
・定植は、11月中旬〜下旬、苗の根元付近の太さが5ミリ以上に育ったら、深さは2〜3cm、葉の分岐点より上に土をかけないようにする。なお、群馬家庭菜園サポートによれば、「育苗日数55〜60日、草丈25cm、葉数3.0〜3.5枚、基部の直径6〜8mm位のものを選ぶ」となっている。苗が小さすぎると、凍上によって根が切れて枯死することがある。
・タマネギは、ネギ科ネギ属。学名 Allium cepa

肥料
 自然農・栽培の手引きによれば、自然農では「わりと肥えていそうな畝を選ぶか、2〜3ヶ月前にヌカを補って準備しておいた所がよく、直前に施肥したり、小さい時の苗の栄養過多は塔立ちの原因になりかねない。定植後10日経ってから1〜2回米ヌカや油カスなどを補うこともできる」という。
 有機農業では、首の締まった形の良いタマネギを作るためには、初期肥効を高めることで初期の出葉を盛んにし、球の肥大期には窒素が切れていくようにする。このため、追肥は必要ではないが、砂地などで肥料が流れてしまったり、肥大が悪い場合には、なるべく早く完熟堆肥を追肥するが、追肥すると腐敗が生じたり、貯蔵中の腐敗の原因となる。
 化学肥料栽培では、追肥は、2月下旬までに化学肥料をうね間や株間に薄く施肥する。
 結局のところ、自然農でも慣行栽培でも品質の良いタマネギを作るには、地力のある畑にしておき、追肥を必要としないようにしておくことが大切である。

群馬県(JA甘楽富岡特別栽培タマネギ栽培暦)では、
 早生種(マルチ栽培):播種9月上旬 → 定植11月初旬〜11月下旬 → 収穫5月
 中生種:播種9月下旬 → 定植11月中旬〜1月下旬 → 収穫5月下旬〜6月中旬
 晩生種:播種9月下旬 → 定植11月下旬〜1月下旬 → 収穫5月下旬〜6月

収穫
 貯蔵用の収穫は、葉が倒れたら行う。葉が枯れてから収穫すると、腐敗していたり、萌芽が早くなり貯蔵に向かなくなるという。
 収穫が遅れに遅れて梅雨が明けた2010年7月18日に収穫したタマネギは、腐敗していたものは1割もなかったが、普通に収穫したものと比べると、貯蔵中に腐敗するものが少し増えたようだ。

自家採種
 10月になったら保存していたタマネギを、畑に植える。越冬後の春に開花し、6、7月に採種する。越冬は、寒さの厳しい地域では土寄せする。
「他のタマネギの品種と400m以上離し、多様性を確保するため理想的には採種用に20株以上確保する(自家採種ハンドブックより)」。
 タマネギは、他家受粉、虫媒花である。梅雨の雨にあたると結実しないので、開花以降は雨よけのトンネル等をする。
 「タマネギの花は、ネギより遅く梅雨の最中に開花するため腐りやすく、梅雨のない北海道や、少雨の瀬戸内海でないと良い種を結ぶことができないのです。(野口種苗より)」
分球した採種用タマネギ分球した採種用タマネギ[写真2010/12/25]

珠芽(しゅが)(零余子[ムカゴ]ともいう)
 花序の花のうち、花の一部または全部が小さな球根のような珠芽(しゅが)に変わっていることがある。珠芽は、タマネギの他にもニンニク、ノビル、ネギなどのアリウム属でもみられる。珠芽は栄養繁殖器官であり、珠芽を植えることにより通常のタマネギを得ることができる。
タマネギ珠芽花序の一部が、珠芽になった状態。この花序にはいくつか珠芽があるが、一番大きな珠芽では、葉が少し伸びており、珠芽を花序から取り外すと、根が少し伸びているのが分かる。写真2012/7/17
タマネギ珠芽から育った球前年の10月頃に、花茎についたままの状態であった珠芽を植えたら、小さな球になった。珠芽は、厳しい夏の間に養分を消耗して少ししなびたようになっていたので、このような小さな球になったのかもしれない。珠芽から育てた球は、このように葉が伸びているものがあったが、種から育てた球は、この写真を撮った同じ日でも葉が伸びているものはなかった。葉が伸びたのは、雑草に覆われていたためかもしれない。写真2012/7/16


品種(国華園で扱っていた固定種黄玉葱)
名前  熟期 球重 貯蔵可能期間 国華園によるコメント

今井早生黄 中早生 280g 10月上旬まで 食味抜群の多収品種

泉州黄二号 中晩性 300g 10月中旬まで 甘味強い人気品種。従来の泉州中甲高品種よりも少し腰高の中晩性品種。甘み強く食味抜群で、市場で人気が高い豊産品種です。

淡路黄   晩性  320g 11月上旬まで 貯蔵用で真価を発揮

淡路二号黄 中晩性 250g 11月上旬まで 中甲高でよく締まり美しい

晩生甲高黄 中晩性 300g 11月中旬まで 揃い良く、貯蔵性にも優れる大玉で豊産性

越山    中晩性 330g 12月まで   貯蔵性高く豊産多収

玉蔵    中晩性 330g 12月下旬まで 多収で腐敗が少ない

大阪丸   中晩性 250g 翌年1月まで ほぼ丸形でよく揃う

奥州    晩性  250g 翌年1月まで 貯蔵期間が長く多収

奥州は、スイートスパニッシュイエローと泉州黄を交配し、東北地方で育種された。結球のために必要な日長が、14.5時間と他の品種に比べると長い。黄玉葱の代表的な品種、泉州黄(中性)は、13時間。

初めてのタマネギ栽培 2009年秋まき

種:国華園 晩生甲高黄玉葱 8ml 135円
紙の袋の中に、アルミコーティングの袋があり、その中に種が入っていた。タマネギの種は寿命が短いので、湿気を防いでいるのだろう。
(以下は、袋に書いてあった説明)
揃い良く、貯蔵性に優れ大玉で豊産性
品種特性:球の重さが約300g前後と大玉になる中・晩生品種です。貯蔵性が良いので家庭菜園に最適です。煮物や炒め物、天ぷらなどにも好適です。
発芽適温:15℃〜20℃
中間地:播種9月中旬〜下旬、収穫5月下旬〜6月上旬
栽培方法:種子は、ばら播きか条播きにします。このとき種蒔き後の覆土は薄く掛ける程度です。その後たっぷり水遣りします。種が流れないように注意。芽が出るまでは土の表面は乾燥させないようにします。発芽後、本葉2枚頃、株間2〜3cmに揃えます。発芽後20日後薄い液肥を与えます。定植は草丈20〜30cmごろ、条間25cm、株間15cm位で植えつけます。根は全部土中に入れます。追肥は植え付け半月後と2月中〜3月上に行います。地上部が倒れ始めた頃収穫です。
2009年6月現在 発芽率75%以上

タマネギの栽培記録

タマネギ芽出し9/23 苗床播種 不耕起。
畝の横方向(東西)に溝を作り、条間10cm、2〜3cm間隔で点播き、覆土5ミリ。種は、一晩水に浸けてから播く予定だったが、他の農作業により播種は2日遅れ、その間濡れたティッシュに包んで暗い所に置いておいたたので、水浸から2.5日経って、7割位の種で幼根が出てきていた。
 苗床は、生い茂っていた雑草を刈って、表面を1,2cm均した場所。
 また、土曜日に追加播種するために芽出しを始める。

9/25 タマネギの種子は嫌光性とのことだが、遮光はせずに室内の机の上に置いておいたら、1割程度発芽していた。夜、電気を消してから発芽するのだろうか。

タマネギの苗床9/26 苗床に播種 畝
 室内の机の上に置いておいた種でも6割くらい幼根が出ていた。土が乾燥しているので、苗床は少し湿った土が露出するまで表面を削って作った。モグラの穴があったので、周囲に溝を掘った。

タマネギの発芽10/3 6,7割の種が発芽しており、被せていた草を取り除いた。雷雨で流されたか心配だったが、大丈夫だった。土が乾燥していたので、草を多めに被せたところも、薄めのところも同じくらい発芽したが、多めのところは徒長していた。

タマネギ苗床のコガネムシ幼虫10/17 苗床の表面が盛り上がっていて、タマネギの苗が浮き上がっていたので、掘ったらコガネムシ幼虫がいた。何か所か掘ったけれど、コガネムシ幼虫がいたのは1ヵ所だけだった。

タマネギ11月上旬11/7 草丈8-10cmほどになった。(写真は、デジカメの設定を間違って"室内"に設定していたため、やたら緑色の色調になってしまった)

タマネギ苗床12/6 苗床から移植した。前日に雨が降ったので、土が軟らかくなっており、苗を掘り起こすには最適だ。まだ苗は小さいものが多く、茎の直径が3-4mm、草丈20cmほどに大きくなったものを優先的に選んで移植した。

12/20 土が凍っておりタマネギの移植では、凍った土ごと移植するような苗もあった。タマネギの苗は、まだ残っているが、凍結した土で移植しても大丈夫なのか不安だ。

小さい苗を含めると播種した種の7割くらいが生長した。間引きを全くせず、しかも初期に肥料をやらなかったので、15cm位の小さい苗が多い。来年は、地力が足りなさそうなら適切に施肥しよう。

移植時に土が凍っていたタマネギも、ほとんど活着したようだ。

タマネギ雑草に埋もれそう3/8 雑草が多い場所のタマネギは、急激に伸びてきたホトケノザに埋もれてしまいそうだ。でも、時間が無くてホトケノザを刈れず、来週にする。

3/13 ホトケノザに埋もれてしまっていたタマネギの周りの草を刈ったが、タマネギは細くて弱々しい感じになっていた。

タマネギ4月中旬4月10日 枯れ草を厚く敷いてある場所は、雑草が少なくて管理が楽だ。タマネギは太いもので直径1.5cmで、多くは1cmくらいだ。

5月3日 根の直径は2cm前後になってきた。
5月14日 直径3僂らいになったものを葉タマネギとして収穫した。
6月19日 葉が倒れてタマネギの収穫適期になった。
草の中のタマネギ7月10日 タマネギの収穫は、暑さで息が上がってしまってゆっくりと頑張って行った。収穫適期から2週間ほど遅れて、雑草が伸びてしまってタマネギは草に埋もれているので、草刈りをしながらの収穫、梅雨に入って半月の間、雨ばかりだったけれど、腐っていたのは数十個のうち3個だけだった。

タマネギ収穫遅れ7月18日 他の作業に手間取って、後回しにしていたタマネギの収穫であるが、ようやく終わった。収穫適期から1ヶ月も遅れて、前日に梅雨明けした。ずっと雑草の下で、しかも長雨に耐えていたけれど、腐らなさそうだったので、収穫が遅れても大丈夫だと思っていた。葉は枯れ、雨ですっかり腐って跡形もなく、根もほとんど枯れているから、収穫というよりも落ちているタマネギを拾うような感じだけれど、長く伸びた雑草で覆われているから探すのが面倒であった。収穫してみたら、大小あわせて40数個のうち腐敗していたのは、3個だけであり、裂球はなかった。非常に細い苗も定植したので、ごく小さい球も多いが、収穫できたので満足である。収穫が遅れると、貯蔵性が悪くなるらしいので、適期に収穫したものと比較してみるつもりだ。

タマネギの自家採種 2010年秋植え

越夏した晩生甲高黄玉葱2010年10月2日 雑草を刈っていたら、芽が出た直径4僂曚匹離織泪優を見つけた。タマネギの収穫の時に雑草が茂っていたため、取り残したようだ。この夏の酷暑と雑草に埋もれた高湿度に耐えたので、きっと保存性に優れた個体だろうから、違う場所に植え替えて自家採種用にした。



タマネギ栽培 2010年秋まき

 前年の残りのタネ(晩生甲高黄玉葱)と奥州玉葱を栽培した。奥州玉葱の種袋の内容量は少なめの3mlだった。

奥州玉葱の栽培記録
種:国華園 奥州玉葱 3ml 180円
品種特性
 一月末までほとんど萌芽せず貯蔵可能で、多収性を備えた晩生の球形黄玉葱です。収穫時に大きく栽培しすぎると、貯蔵性に欠けます。
栽培方法
 種子は、ばら播きか条播きにします。このとき種蒔き後の覆土は薄く掛ける程度です。その後たっぷり水遣りします。種が流れないように注意。芽が出るまでは土の表面は乾燥させないようにします。発芽後、本葉2枚頃、株間2〜3cmに揃えます。発芽後20日後薄い液肥を与えます。定植は草丈20〜30cmごろ、条間25cm、株間15cm位で植えつけます。根は全部土中に入れます。大苗での定植は翌年収穫時の抽苔の原因になります。避けましょう。地上部が倒れ始めた頃収穫です。注)種子到着後、種蒔きまでは湿度を避け、冷暗所で保存して下さい。
発芽適温:15℃〜20℃
中間地:播種9月中旬〜下旬、収穫6月中旬〜6月下旬
生産地:オーストラリア 2010年3月現在 発芽率80%以上

9月25日 種まき
 草を刈り、地表に落ちている枯れ草を片付けて、土の表層の根や小石を取って、種をまく。雨が予想されていたので、青草の被覆はしなかった。
10月2日 芽生えしたばかりで、二つ折りの葉が出ていた。→発芽率は良くなかった。昨年は、芽出しをしたが、今年はしなかったことと、土が乾燥していたが原因だろう。


晩生甲高黄玉葱の栽培記録
 種は前年の残りで、ビニール袋に入れ、シリカゲルで除湿していたもの。
9月25日 種まき。奥州玉葱と同様にした。
10月2日 芽生えしたばかりで、二つ折りの葉が出ていた。前年の種だけれど、少しは発芽したようだ。
発芽が良くなかったが、前年の残り種というよりも、土が乾燥していたためだと思う。


タマネギ栽培 2011年

 前年の残りのタネ(晩生の奥州)と泉州中甲高の2種類
種:泉州中甲高 〜形よく、つくりやすい 黄玉ねぎの代表的品種〜
5ml(約670粒) 315円 販売者:クラギ
(以下は種袋の説明書きです)
特性:1球重300〜350gの大球、美しい銅黄色で形・揃いも良く多収穫が得られます。生育旺盛、草勢強く手軽につくれます。肉質はしまりよく、甘味と風味がいっぱい、美味です。
たねまき:冷床にバラ蒔きし育苗してから畑に定植します。株間は20〜25cm位が適当です。
栽培のポイント:種蒔き後、50〜60日程度育苗し、生育の良い丈夫な苗を20〜25cm間隔に定植します。定植はあまり深植えせず、なるべく浅く植えます


●2012年
枯れたタマネギ花序7月29日 タマネギ採種。二十株ほど採種用に露地で畑に植えて、種ができていたのは1株だけだったと畑で思ったのだが、家に帰ってきてから種を取り出したら、種は中空であって、種はできていなかった。黒くて種の形にはなっているのだが、指で押すと潰れて壊れてしまう。受粉がうまくいっていないのか、それとも梅雨のために、熟す前に花序が腐ってしまうのか、原因が分からない。品種は、固定種の泉州中高黄だから、雄性不稔ではないはずである。


2012.07.28 Saturday | 野菜栽培 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
コメント
 

この記事のトラックバックURL http://naturefarm.iti5.net/trackback/5
トラックバック